ステップ3 キャリアプランの策定 〜転職活動の軸をつくる〜

「どんな会社に行きたいのか、正直よくわからない…」
「面接で『将来どうなりたい?』って聞かれるけど、答えに詰まってしまう…」
こんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
実は、私自身も最初の転職活動ではまさにそうでした。
企業の求人を眺めては「ここ良さそう…だけど何となく違うかも」と応募ボタンを前に手が止まる日々。
原因は明確で、「自分がどんなキャリアを歩みたいのか?」がぼんやりしていたからでした。
そんなときに効果があったのが、キャリアプランの具体化です。
「将来どうなりたいのか?」「そのために何をすればいいのか?」を言語化することで、企業選びの軸が自然と固まりました。
今回は、実体験も交えながらキャリアプランを立てるための2つのステップをご紹介します。
3.1 キャリアの目標設定
まずは、「自分は将来どうなっていたいのか?」を考えてみましょう。
- 5年後、10年後の理想の姿を描く
たとえば、「マネージャーとしてチームをまとめていたい」「専門職としてスキルを磨き続けたい」「地方に移住してリモートワークをしながら働きたい」など、具体的なライフスタイルや働き方をイメージします。 - そのために必要な経験やスキルを洗い出す
理想に近づくために、今どんなスキルが不足していて、どのような経験を積む必要があるかを整理してみましょう。たとえば、マネジメント職を目指すなら「リーダー経験」や「人材育成スキル」などが挙げられるかもしれません。
このようにゴールを明確にすることで、どのような業界・企業が自分に合っているのかが見えてきます。

3.2 具体例:私の経験談(50歳・男性 採用責任者)
自分は20代の頃は今で言う転勤族でした。結婚して家庭を持つと家族を連れての引越しを伴う転勤や新しい土地での生活は子供の学校の事もあるので厳しくなると思い独身の間に色々な土地や地域での経験や生活をしてみたいと考えていました。
採用の仕事は地域性やマーケット、人の流れなどに大きく左右されるため実際にその地域に行ってみないと解らないことも沢山ありました。まさに「地の利、天の時、人の和」がとても重要となります。今ではGoogleMapやWEBカメラで疑似体験をすることできますが当時はそんな便利なモノは無かったので自分自身で体験するしかありませんでした。
自身での
キャリア
設定
- 20代は色々な土地で経験を積み新しいことにチャレンジする時
- 30代は採用プロジェクトの責任者として社内でNo.1の実績を出す
- 40代はキャリアコンサルタントの資格を取りセミナーを開講
- 50代で人事の責任者と並行してキャリアコンサルタントとして活動
- 60代では、地元地域に貢献できるような活動をする
こんな夢を描いていました。
昨年50代に入り少しづつではありますが自分の育った地域に社会貢献が出来ればと思い、地元のバスケットボール大会などボランティア活動ができるよう、E級審判のライセンスも取得し講習会にも参加を始めました。ここまで何度か転職も経験し、大変だと感じることも数多くありましたが、今はどれもが自分にとってはそれも良い経験として捉えて満足の行くキャリアを歩んできたと感じています。
3.3 キャリアの選択肢を広げる
目標が決まったら、次は「その目標にたどり着くための道筋は一つではない」という視点も持っておきましょう。
- 自分のスキルが活かせる業界や職種を複数検討する
たとえば、同じ「企画力」が求められる職種でも、広告業界、IT業界、教育業界などさまざまな分野で活かすことができます。 - 未経験分野への挑戦も視野に入れる
これまでの経験を別の角度から応用できるケースも多くあります。未経験だからといって最初から候補から外すのではなく、「これまでのスキルをどう活かせるか」「どのような準備が必要か」という視点で検討してみましょう。
キャリアは一本道ではなく、いくつもの可能性が広がっています。視野を広げることで、自分にぴったりの道が見つかることもあるでしょう。
3.4 具体例:Aさんの経験談(32才:広告代理店 営業8年目)
自分は3年前に1度、大手広告会社から転職を経験しました。当時は無料の求人雑誌を発行している会社での営業でしたが、業界的にはindeedなどが主流となりフリーペーパーの転職紙は業界的には下火となっていました。
求人に関する新規営業をする ⇒ 取材をする ⇒ 自分の記事が雑誌に掲載される
というのにとてもやり甲斐を感じていましたが段々と案件数も減り、掲載枠も小さくなり将来に不安を感じていました。営業や広告業の仕事は新しい人との出会いもあり「自分の天職」だと感じていましたが、一方で将来に不安も感じていたのも事実です。
自己分析と価値観
- 新しい人との出会い
- 自分の記事が掲載される喜び
- 自分の強みは取材力
そんな時に取引先の会社の方にバイクや自転車のツーリングと国内旅行に特化したサイトの運営会社を紹介されて思い切って初の転職しました。学生時代に原付の免許は取りましたが、バイクの免許は転職のタイミングで取得しました。今では休み日まで湘南や鎌倉、箱根などバイクでツーリングしています。広告業界で仕事も続けられ、趣味の1つ増えて今はとても充実しています。

3.5 女性ならではのキャリア設計 ~ライフイベントとの両立を考える~
女性がキャリアを考えるとき、仕事だけでなく、結婚、出産、育児、介護といったライフイベントとのバランスを意識する方も多いのではないでしょうか。
Bさんは自身の経験談として下記の事をお話してくれました。
私自身も20代後半で結婚、30代前半で出産を経験し、そのたびに「今後の働き方」について真剣に考えました。
「このままフルタイムで働き続けられるのか?」
「子育てと仕事をどう両立させるか?」
たくさん悩みましたが、その都度立ち止まってキャリアプランを見直したことで、自分にとって無理のない、そして納得できる働き方を選ぶことができました。
女性のキャリアプランで意識したいポイントは次の3つです。
①ライフイベントを見越した選択肢を持っておく
たとえば、正社員以外にも「時短勤務」「フリーランス」「在宅ワーク」といった多様な働き方を視野に入れておくと、状況に応じて柔軟な選択ができるようになります。
②今後の自分を支える「武器」を持つ
どんな働き方になったとしても、自分の専門性や強みがあれば、働き方の選択肢が広がります。
今いる会社でスキルを磨くのはもちろん、資格取得やオンライン講座など、スキルアップへの投資もおすすめです。
③パートナーや家族とキャリアを共有する
将来について不安なことや希望を、パートナーや家族と話し合うこともとても大切です。
一人で抱え込まず、周りにサポートをお願いすることで、より現実的なキャリア設計ができるようになります。

3.6 具体例:Bさんの経験談(35歳・女性 Webディレクター)
私は、結婚と出産を機に一度は正社員を辞め、在宅フリーランスに転向しました。
正社員時代は「辞める=キャリアが途切れる」ことがとても怖かったのですが、実際にフリーランスになってみると、Webディレクターとしてのスキルや人脈を活かして、これまで以上にやりがいのある仕事に出会えました。
子どもが小さいうちは時短案件を中心に受け、成長に合わせてフルタイム案件も増やしていくなど、ライフスタイルに合わせた働き方ができたことは、自分にとって大きな財産です。
「キャリアにブランクができるかも…」
「正社員じゃないと不安…」
そんな不安があっても、“自分のスキル“という武器があれば、必ずまた新しい道を切り開くことができる――。
そんなことを身をもって実感しています。
まとめ:あなたらしいキャリアが、未来への道しるべになる
転職や就職活動で迷ったとき、立ち止まって「自分はどんな人生を歩みたいのか?」と考えてみることはとても大切です。
キャリアプランを立てることで、目の前の選択肢に対して「これは自分の未来に繋がる道なのか?」という視点で判断できるようになります。
特に女性のキャリアには、結婚、出産、育児、介護など、さまざまなライフイベントとのバランスを考える場面も多くあります。
だからこそ、焦らず、自分のペースで何度でも立ち止まり、何度でも方向を修正しながら進んでいけばいいのです。
大切なのは、自分を信じて「自分らしい働き方」を選び続けること。
道はひとつではありません。これまでの経験を活かしてもいいし、新しい分野に挑戦してもいい。視野を広げれば、きっとあなたにぴったりの未来が見えてきます。
株式会社S.I.Dでは、女性のライフステージに合わせたキャリア支援も含め、あなたらしいキャリア選びを全力でサポートしています。
「まだ漠然としているけど、一緒に考えてみたい」
そんな気持ちからでも大歓迎です。ぜひ、あなたの未来について聞かせてください。
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焦らず、一歩ずつ。
あなた自身の未来を、あなた自身の手で描いていきましょう。
あなたの未来は、あなた自身が描くものです。